2018年4月3日火曜日

マイ ワイフ イズ 入院



2月、妻が1週間入院することになりました。

内蔵系の大きな手術を行い、そのリハビリなども含めて1週間弱の入院です。
ちょっと心配ですね~。



それに向けて、私に似てか準備が好きな娘は、
妻の入院道具リストと、妻のいない間に自身が必要なモノリストを作りました。
□はチェックボックスです。
左の妻用と、右の自分用で字体が全く違うのは何故なんでしょうか。
おそらくその時の気分しだいです。

一番右下はみずきでなくみずぎ、水着です。
プールの曜日があるのです。


□□□


入院当日、娘はいつものように保育園に行き、
それから私と妻は入院の荷物を持って病院へ行きました。

この入院初日の受付でほぼ一日、
その翌日は手術立会いで一日、
立会いの家族として私の身柄が病院にロックされるのですが、
妻はしきりに病院のスタッフに、私がいつ帰れるのかを聞いてくれてました。
私の仕事が忙しい時期なのでそれを気遣ってくれてのことなのですが、
自分がこれから大きな手術を控えているって時に、
私の時間の事ばかり考えてくれて、それを何度もドクターに聞いてくれて、
この妻は本当に凄い人だなーと、もうそれは惚れ直したというか、
マリア様のようというかナイチンゲールのようというか。
本当に世界一の奥さんですよ。




料理がうまいとかヘタとか、
部屋の片づけがどうとか、
暮らし方が丁寧かどうかなんて、本当に小さなことで、
家族や友人や人に対しての愛が溢れているってのが一番です。

私は本当に素晴らしい女性と結婚出来ました。

この位でいいですか。







翌日。手術日。
私はAM7:30分病院入り。
娘の保育園への送迎は私の母にお願いして、早い時間に家を出ました。
妻は昨日から入院しています。

手術室への道。
まるで映画かドラマのようでした。



そして手術室入口。
手術の朝は早いです。 AM8:00。
沢山の患者さんが、これから手術です。
病状は様々でしょうが、見渡した感じ10人ほどの患者さんがこれから手術を受けるようです。

患者さんとドクターとご家族のいい意味で他愛もない挨拶というか会話。
見ていてなにか感傷的になります。
今生の別れじゃないんですけどね。

看護婦さんが私の妻に対し、ではオペに入りますのでご主人にご挨拶を と促し、
妻は半笑いで、じゃあいってきます と。
いってきますって何なんだと思うし、妻が半笑いなのも理解できるし、
だけどご主人に挨拶をって言われたら、他に言う言葉も分からないですよね。
私は確か頑張ってねテキトーにね とか適当な言葉を彼女にかけて、
オペ室に入る彼女を見送りました。





それにしても医者ってすごいですね。
とても高尚なお仕事。
憧れと嫉妬。

私の周りでは友人で医者は、ケイタがそうだな。
恵太は札幌の高校の同級生で、今は室蘭で外科医だったかな。

高校生の当時医学部を目指す彼は、医者が一番儲りそうだべ?と言っていたけど、
本当の理由はなんだったのか。
何かドラマチックな話とか持ってそうですよね。




朝8時からの手術は恐らくお昼頃までと。
談話室みたいなエリアがあって、待ち時間はそこでひたすら確定申告のデスクワークをやりました。

息抜きに、お散歩がてら病院に隣接する東京大学にも行ってみました。
赤門
この国で一番成績が良い人とかが行く大学です。

成績が良かろうと、
頭が良かろうと、
お金をたくさん稼ごうと、
それが人の幸せと比例はしないのだと 
妬み嫉みも織り交ぜて子供達に教えてあげたいんだけど、
本当に時代は今そういう感じになっていると思いませんか。
学歴社会や終身雇用にならって生きるのは、ちょっと楽しくないような気もします。

という思想は東京大学を卒業した人が言うと説得力があるのであって、
私が言っても何の説得力もありません。

妬み嫉みっていうのは、まず自覚することによってほぼ解決できる と
何かで読んだような気がします。
それからは自分の嫉妬心をちゃんと自覚するようにしてます。




お昼頃だったでしょうか、談話室で確定申告業務に没頭する私の元に、
妻の手術を担当したドクターが戻って来ました。

そして、

ご主人、手術は問題なく終わりました 
奥さまはまだ麻酔が効いていますが、病室のベットにもどりました と。

ぱんぱかぱーん!頭の中で小さな小さなファンファーレが鳴りました。
そこで先生の手を握りしめながら謝辞を述べるような事はしませんでしたが、
もうちょっと何かの拍子というかがあれば、
ハグもあり得ますよ、あのシチュエーションは。

ところで、今回のこのドクターは完全に年下のメンズです。30代。
やはり賢い方です。
説明が分かりやすい、
話の順番が正しい、
私からの質問の回答が的確、
全てがクリティカル。


私は確定申告の書類を片づけて、
妻の戻った病室に向かいます。
およそ4時間の手術を終えて病室のベットに戻った妻は、
麻酔の効能が切れかけていて本っっ当に辛そうでした。
超ダルイ、頭が超絶痛い、吐き気が凄いけど吐くモノがない、喉が渇いても水も飲めない、、
ベットのそばにいて辛そうな彼女を見ても何も出来ない私は、
わずか1分程度で病院を出ました。

辛いときは、そばにいられるのもイヤかなと。
なにかあればナースちゃんがいますしね。



□□□


次のお見舞いは手術の翌々日。
この日は、あの手術後のこの世の終わりのような妻の様子もケロっとしていて、
いつもの元気な姿でした。
入院はあと3~4日かな
妻は、リハビリの時間では歩く練習とかしてるって話してくれました。
歩く練習ってなんだよ~!と2人で顔を合わせて爆笑しました。
2人で笑いながら、健康体のありがたみを噛みしめました。
明日には忘れるタイプのアレですが、この時ばかりは噛みしめました。


今回の妻が入院した病棟は、大病を患っている方もいて、
病原菌の観点から、12歳以下の子供の入場は禁止でした。

なのでウチの娘をお見舞いに連れて行けなかったのがちょっと残念です。
娘には、弱っている親の姿をみせてあげたかったです。

母親も父親の私もそう、無敵じゃないし、完璧じゃないって事を。

それは健康面の事だけじゃなくて、
知識的な事とか精神的な事とか道徳的な事とか、
完璧じゃないし、誤りもあるし、それが人間って事を。

娘ちゃん、我々はあなたを育てながら、
我々も親として育てられているのだと思います。







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