2017年3月21日火曜日

開業の頃に妻を思ふ

2014年の夏、会社員を辞めた私はフリーランスとなり、営業活動を始めました。

真新しい名刺と、
自作の自社資料と、
自社ロゴの入ったノベルティを抱えての、飛び込み営業を始めました。

100ccの原付に資料を満載にして、地元の会社さんを廻りました。
会社員生活は20年近くやりましたが、営業なんて初めてのことです。
しかも飛び込みです。


少し離れた所に原付を停めて、
ドキドキしながら先方の会社・事務所を見渡して、勝手口を探して。

チャイムを鳴らす。
ほぼ、門前払いですよね笑
みなさん忙しく仕事をしている途中です、
そこへ突如来るセールスなんて異物でしかないでしょう。
それでもなんとか名刺と資料とノベルティを受け取ってもらい、
心打ち砕かれて退出します。

こういう辺りで、心折れる方もいるのでしょうが、
幸い私は鈍いので、ブッコミ魂だけはありました。
幼少期転校を重ねた私は、アウェイにぶっこむ事は、やらねばならぬ事でした。
そーしないと友達がいないから。

飛び込み営業、中にはとても親切に対応してくださる方もいて、
人に優しくされた時、自分の小ささを知りました。

毎日毎日営業活動、それと新しい什器設備材料の勉強、
たまに安い下請けの仕事。

不安しかありません。
このやり方で仕事がもらえるのかどうかも分かりません。
たやすく受注できる下請けの仕事は積極的には受注しないでおきました。
ここで下請け仕事に頼ると、下請けばかりのフリーランスになる恐れがあったからです。

不安な日々を過ごします。


そんなある日、一本の電話が鳴ります。
確か夜の19時か20時頃。
携帯に表示されている電話番号は知らない番号です。

二合半worksの森です
まだ言い慣れぬ屋号で電話に出てみると、電話の相手は営業で伺った会社の方でした。
社に置いてあった資料をみて電話してくれたとのこと。
そして、この電話で仕事を発注してくれました。

初めての受注でした。鳥肌が立ちました。

営業活動を始めて2週間ほどたった頃だったと思います。


電話を切り、うおー!と叫んだような気もしますが覚えていません。
すぐに隣の部屋にいる妻に話しました。
すると妻は、笑いながら泣いて、喜んでくれました。
そして褒めてくれました。泣きながら。

妻が泣いて喜んでくれるなんて驚きました。

会社を辞めてからそれまで、彼女はそんな素振りみせなかったからです。
思えば、旦那が会社員を辞めるなんて不安しかないですよね。

この時私は思いました。この妻と一緒で幸せだ、最高の人だと。

色々な方のお世話になって生きています。



その妻は先月の2月の節分で福豆にハマり、箱買いしてます。
毎日1袋食べてましたが、大丈夫でしょうか。



2015年7月
父の日に妻を思ふ

http://forestmorishi.blogspot.jp/2015/07/blog-post_13.html



















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